「どうすればアメリカの大学院で統計学を学ぶことが出来るのか?」
この質問をよく受けるので簡単に解説しますね。
まず、日本人がアメリカの大学院に入るには以下のスコアが必要です。
1、TOEFL
2、GREのスコア(学校によってはGMAT)
3、大学時代の成績
1のTOEFLについてはiBTであれば最低80点程度は欲しいところです。
スタンフォードなどの超有名大学を受ける場合は100点が足切りラインになると言われています。
2のGREスコアは僕が大学院を受けた時は、数学(Quantitative Reasoning)、英語(Verbal Reasoning)、ライティング(Analytical Writing)の3科目の点数が必要でした。数学に関しては800点満点でほぼ満点をとりましたが、
英語、ライティングに関してはここでは言えないレベルの燦々たる点数でした。まあ、それでも大学院に入学できたので、大学によってはそれほど重要視しないのかもしれませんね。
3の大学時代の成績なのですが、アメリカでは成績はかなり重要視されます。「優」「良」「可」で言えば超有名大学であればほぼすべてで“A”にあたる「優」の成績が欲しいところです。有名大学でなくても“C”にあたる「可」の評定があまり多すぎるときついかもしれません。
その場合は、必要な数学の単位などを取り直し、その際はすべて“A”の成績が取れるように努力するのにプラスして、応募願書と一緒に提出するエッセイの中で、成績が悪かった正当な理由をこじつけるしかないかもしれません。
(僕は成績はそんなに悪くなかったので、これがどこまで通用するか知りませんが、うまくこじつけてMBAに合格している人もいました。)
次に、統計学の学部に入るのに必要な単位ですが、以下は最低限履修しておいたほうがいいです。
1、大学1年レベルまでの微積分 (Calculus 1, 2, 3)
2、線形代数 (Linear Algebra)
3、統計学の基礎 (Intro to Statistical Method)
1の微積分ですが、範囲としては多変数の偏微分、重積分がわかるレベルまで必要です。アメリカでは大学1〜2年生レベルのCalculus 1, 2, 3と呼ばれる3コースで微分の基礎から、多変数の重積分までを学びます。
これらのコースを履修していない場合は、大学の単位がとれる通信制の学校などを利用し、足りない部分を補いましょう。
まあ、学校によって入学に必要な履修済みクラスなどは多少異なる可能性があるので、DGS(Director of Graduate Studies)と呼ばれる各修士課程、博士課程のカリキュラムの責任者に確認をしましょう。
ちなみに僕自身は線形代数を履修していなかったので、大学の単位がとれるアメリカの通信大学を利用し、4ヶ月程度で履修しました。(4単位で10万円程度の費用でした。)
以上を準備して、希望の大学にエッセイとともに願書を提出するのが一般的な大学院応募の流れです。尚、最近はほとんどの大学、大学院でオンライン上でほぼすべての応募プロセスを行うことができます。
合格してしまえば、あとはパスポートとビザを用意して渡米するだけです!
ちなみに、統計学の基礎を分かりやすく学びたい方は、僕自身が運営している「統計ドットリンク」というサイトを見てみてください。(コンテンツがまだすべて完成していませんが、目次を見るだけでも基礎レベルで網羅するべきことが理解できる作りにしています。)