日本ではよく、アメリカ人は自己主張が強く思ったことをストレートに発言すると言われます。
これは本当の部分もあるのですが、よく言われるほど、アメリカ人も実はストレートではありません。
例えば、パーティーに誘われたけど行きたくないときに
「行きたくない!」とは言わずに
「ああ、本当に残念!その日は予定があるの!」
などと言いますし、必ずしも相手の意見に賛成しなくても
「Maybe」(まあ、そうかもね。)くらいの言い回しで衝突を避けることが多いです。
何だかんだで結構相手の気持ちを考えて発言する人が大多数です。
確かに、日本のように、人の目を気にするあまり、自分の意見を全く言わないどころか、全く賛成していないのに、にこにこしながら賛成ししている態度をとるのが大人だ!
みたいな価値観はありませんが、
「自己主張」といっても教育のある、大人であればあるほど、人の話を聞かずに
兎に角、自分の考えを主張する、といった態度は尊敬されないことを認識しています。
アメリカ人と話をすると、相手は当然日本の”常識”を知らないので、しょっちゅう
「Why?」「Why?」「なぜ?」と聞かれるため、日本だったら説明なしで通じることが受け入れられず、自分で言っていることに自信をもてなくなる人が多いので、
アメリカ人は自己主張が強い!などと思われるのかもしれませんね。
ちなみに、コロンビア大学出身の文化人類学者、エドワード・ホール博士が提唱した「ハイコンテクスト、ローコンテクスト」の概念の中では、上記の写真のように
日本(アジア圏)が最もハイコンテクスト、つまり、空気を読んでお互いの意図を察しあうことでコミュニケーションが成り立つ文化にカテゴライズされています。
逆に、アメリカはややローコンテクスト、つまり、ストレートに意図を伝える文化にカテゴライズされますが、世界の国々の中では平均的な範囲の中に入りそうです。
日本が奥ゆかしく、また、相手を察する文化であることは素晴らしい部分も多いですが、逆にはっきりと表現してもらえないからこそ、人の目を気にしすぎる、必要以上に傷つき易くなるといった弊害も顕著化している世の中ですので、
もう少し、はっきりと意見、考え、感情を出すことを許容できるようになれば、さらに良い国民性になるのでは?と思うのです。
ハイコンテキスト、
ローコンテキストという言葉は、
初めて聴きました。
アメリカやイギリスの人と、
何度かやり取りしたときに、
考えていないことをよく質問されて、
はて、どうしたものかと、
よく思ったけれど、
要するに、文脈をはっきりさせないと、
コミュニケーションしにくいから、
そうしてるだけだったんだね。
日本特有の、
自ら成り行く勢い、の逆を行くのは、
日々の心がけで、できますから、
実践していきます。
コメントありがとうございます。
日本人以外の方と話すとき、質問攻めになるのも、
相手が理解しようとしているからだ、というのが
分かれば怖がらず、しっかりコミュニケーションを
とれるようになりますね。