ご存知の通り、今後世界ではますますグローバル化が進み、
私たち日本人も、世界中の人たちと英語を用いて
コミュニケーションをとり、仕事をしていく必要が有ります。
日本では小学生から英語が必修になり、
従来の読み書き中心の英語学習からリスニング、スピーキングを
含むコミュニケーション中心の英語を学ぶ必要性が叫ばれています。
にも関わらず、現在英語でしっかりとコミュニケーションが
できる日本人は少数派です。
そして、常に日本の英語教育は読み書き中心の詰め込み教育
だからダメだ、と批判されています。
それでは日本の英語教育はなぜダメなのでしょうか?
まず第一に、実際日本の英語教育はそんなにダメではありません。
日本人が英語が苦手なのを学校教育のせいに
する人たちは、実際学校英語すらしっかりと勉強してこなかった人たちです。
英語に限らず、数学でも社会でも中学、高校で習ったことなど、
普通覚えてないですよね?
二次方程式を解くための解の公式とか使えますか?
ローマ帝国が分裂したときのヨーロッパの歴史の流れを言えますか?
要するに英語だけじゃないんです。
学校で習った事なんて、後から自分で興味を持って
復習したり、練習しないと身につかないんですよ。
家庭科の授業を受けただけでベテラン主婦なみに家事をこなすことは不可能ですし、MBAをとっただけではビジネスはできないんです。
そんなのは当たり前のはずなのに、なぜか英語だけ特別視されてるんですよ。
それで日本人が英語ができない理由を学校教育のせいにされる。
これじゃあ、英語の先生たちもたまったもんじゃないですよ。
実際、高校3年生までの英語をしっかりマスターしていれば、
ノンネイティブとして、かなり高いレベルの英語を使うことができます。
僕なんかも、高校卒業までの英語の勉強は
ほぼ学校での勉強だけでした。
(それ以外は小学生6年生のときに1年だけ英語教室に通ったのと、
たまにNHKのラジオ英会話を聞いた程度。)
でも高校3年生のときに、2ヶ月くらい集中してTOEFL対策を独学で
しただけで、TOEFLで217点(CBTにて。IBT換算で82点。)取れました。
TOEICでは740点相当らしいです。
これは学校の英語の勉強をしっかりしていたからです。
当時、アメリカの一般的なレベルの大学が定める入学基準が173点だったので、アメリカの大学には問題なく入学できました。
そして18歳でアメリカに来てからの基本的な会話は
中学1年から高校1年くらいの基本的に文法を組み合わせることで
最低限言いたいことは伝えることができました。
だから、学校英語がダメなんじゃなくて、
英語がダメな人は学校英語すらちゃんと出来てないってことなんです。
もしあなたが英語が話せるようになりたいのなら、
まずは、中学1年から高校1年くらいの参考書を買ってきて
文法をしっかりと学び直すことをお勧めします。
ゆっくりでもいいので、
文法の構造を一つ一つ理解しながら進めることが大切です。
本屋ではいろんな英語表現を寄せ集めたような
英語入門本が並んでいますが、そういうものではなく、
学校で習う基本的な文法をマスターすることが大切なのです。
基本ができれば、変わった表現、洒落た表現は後から学んでいけば
十分です。逆に洒落た表現を100個覚えても応用が利かないので
実際にコミュニケーションが取れるようになりません。
英会話教室やスカイプ英会話で会話を学ぶのも有益ですが、
同時に基本的な文法をマスターしてこそ、
より言いたいことを言える会話ができるようになります。
もちろん、実際に海外の人と仲良くなるには
文化、習慣、考え方、社会の仕組みの違いなどを学んでいくことも大切ですが、
ノンネイティブが英語でコミュニケーションをとるために、
文法が非常に大切であることを理解しましょう。
結論
日本の英語教育がダメだ!と叫んでいる人の多くは、学校英語をちゃんと勉強してこなかった人です。
学校英語をマスターすればある程度は英語を使えるようになります。
そうは言っても、日本の英語教育で欠けている部分があるのも事実なので、
次回は日本の英語教育のダメな部分を書きますね。