英会話のレッスンを僕自身がする際に、よく聞かれる質問として、
「英語での会話が続かない。」
「何を話したらいいのか分からない。」
というものが非常に多いです。
これはTOEICの点数が800点以上あるような、
日本人の感覚からすると”英語上級者”であっても
同じ悩みを抱えているようです。
今では僕自身、アメリカ人やその他、様々な国から来た多くの友達と
非常に打ち解けて仲良く会話できますが、
確かに初めは何をしゃべればいいのか戸惑ったものです。
実は、英語のネイティブスピーカーと打ち解けて
会話を続けるためには、英語力自体はそれほど重要ではありません。
英語で日本人以外と会話を続ける方法として、
「その場しのぎの対処方」と、「根本的な対処方」の2つがあると
考えていますので、以下にそれぞれのケースを説明します。
Contents
1,その場しのぎの対処方
例えば座食パーティーに参加して、隣に知らない人が座った場合など、
適当な会話を色々として、場を持たせる必要があります。
このような場合は、とにかく相手に質問をして、相手の答えに対して
話題を広げていけば問題ないでしょう。
まずは、自己紹介をした後、
“What do you do?” (お仕事はなんですか?)
などと、相手が何をしている人なのかを聞きましょう。
すると例えば、
“I teach history at University.” (大学で歴史を教えています。)
などと言ってきたらそれを深堀りしていきます。
例えば、
“How do you like it?” (それはどうですか?)
ちょっと上の直訳が下手くそですが、「どんな感じですか?」といった意味です。
すると相手は仕事について色々としゃべってくれたりします。
他には例えば、
“What field of history are you specialized in?” (歴史のどの分野の専門なのですか?)
などと聞けば、西洋史なのか、東洋なのか、エジプトなのかなどといったことを答えてくれるでしょうから、また、それについて知っていることを話したり、深堀りをしていけばよいでしょう。
一連の会話の流れが途絶えたら話題を変えましょう。
“Do you have any children?” (お子さんはいらっしゃいますか?)
“What do they do?” (お子さんは何をしていらっしゃるんですか?)
“Do you have siblings?” (兄弟姉妹はいらっしゃいますか?)
“Where are you from?” (どこにお住まいですか?)
“Where are you originally from?” (どちらの出身ですか?)
“What are you going to do during the summer?” (この夏のご予定は?)
などといった当たり障りのないことを聞いて、同じように話を広げていけば大丈夫です。
2,根本的な対処方
上記のような会話をして間を持たせることは慣れてくるとそれほど難しくはありませんが、本当は、自分も相手も会話を楽しんだり、相手と仲良くなったりできなければ面白くありません。
僕自身、留学をした最初は誰とでも親しげに話していても、本当に親しくなれる人がいなくて結構淋しく感じました。まあ、最初はとりあえずアメリカ人と会話をしているだけで英会話力が上がっている実感があったので、それはそれで良かったのですが。いつまでも適当なアメリカ人を英会話の練習台にしていても仕方ありません。
以下に僕自身が実践してきて、誰にでも応用が可能な対処方を3つ紹介します。
2-1,尊敬できる人、人間的に成長している人と話す。
アメリカ人でもその他の国の人たちでも、人格的に成長している人たちは、こちらの英語が下手なことなど一切、気にしません。逆に必要なときに助けてくれたり、苦しい時の相談相手になってくれるので、そういったことを通して本当の友情を育むことができます。
僕自身、アメリカに渡ってたくさんの素晴らしい人たちに出会い、こちらが与えてもらってばかりなのに、良い友を作ることができました。
2-2,趣味や価値観、ライフステージがあう人を見つけたくさん会話する。
僕自身はアメリカのロックンロールやフォークソングなどの音楽が大好きなので、音楽が好きな人と簡単に友達になることができました。
また、ある知り合いの男性は、TOEIC200点台でさらに発音も非常に悪く、英語が大の苦手です。ただ、彼はアメリカンフットーボールが大好きで、フットボールの話を通してアメリカ人と仲良くなることができます。
音楽、フットボール、野球、バスケットボールなどの話しは多くのアメリカ人が大好きなので、こういったものが好きな人は、趣味の合う人がとたくさん会話ができると思います。
また同じ宗教を信仰している、小さい子供がいるなどの価値観やライフステージが合う人とは、本音で理解しあうことができるので、そういったグループを探せば自然と仲良くなれる人も増えてくるかと思います。
2-3,相手の価値観や会話の作法を学ぶ。
「日本語は論理的でない」
などとよく言われますが、実際は
「多くの日本人の会話は論理的でない」
というのが正しいと思います。
日本では
「空気を読む」
「相手を察する」
「欲しくてもまずは断る」
といったことが会話やコミュニケーションの中で暗黙の了解になっています。これは、日本人同士がお互いにある程度共通の土台を持っているから通じあうことができるわけです。
英語で会話をする際は、このような日本人同士のコミュニケーションにおける「甘え」を持ち込んでも、理解されません。
逆に英語ネイティブがどのように会話をしているのか、どのような価値観を持っているのか、といったことを僕たちが理解をしていく必要があるのです。
実際に英語ネイティブは、普段の親子や友人同士の会話も非常に論理的です。こちらが論理が破綻をしていることを言うと即座に
“Why?”
と聞かれ、適当に発言したことを反省させられます。これは相手が自分のことを責めているのではなく、純粋に自分の発言を理解できなかったから、理解をしようとして聞いてくるのです。
この例に限らず日本人の会話のスタイルは英語のそれとかなり異なり、また、英語ネイティブが常識として持っている考え方を持っていないので、会話をしていくのが難しいのです。
僕自身は大学時代に日本人が全くいない環境の中に飛び込み、大学で授業をとったり、アメリカ人の友人を作ることで、このようなスタイルにも適応できるようになりましたが、初めはかなり苦労しました。
やはり、聞き流すだけで英語がしゃべれるようになることはありませんし、何事においても、初めは苦労して地道に学んでいくしかない、と感じます。
まとめ
場を持たせるためだけに会話を続けるのであれば、ある程度テクニックで乗り切ることができる。
本当に意味のある英会話をしようと思ったら、地道に相手の価値観やバックグラウンドを学び、自分も相手も成長していけるような人間関係を築いていく必要がある。
なお、アメリカ人と仲良くなったり、対等に議論をすることができるようになるために、僕自身がアメリカ人の常識を英語で学び、英語でのアウトプット力を伸ばしていくことができる英語講座を運営しています。
興味のある方は、こちらから内容を確認してみてください。